御注意

豆電球とスイッチと電池

このページは左の画像を見て、なぜスイッチを左に倒すと豆電球が光り、スイッチを右に倒すと豆電球が消えるのかが解からない方、あるいはどれが豆電球でどれがスイッチなのかも判らない方への解説ページです。

その辺りの知識がある方にとっては、大変退屈な内容(もしくは解説の矛盾点を突っ込みたくなる内容)ですので、本頁左サイドのメニューから本文へお戻り下さる様お願い致します。


3分で学ぶ電気と電子

電気と電子

電気の正体は目には見えない小さな粒です。顕微鏡を使っても見えない小さな粒なので正確な形は説明できませんが、パチンコ玉をうんと小さくしたような丸い粒と考えてください。この粒はあまりにも小さいので、電気の専門家はこの粒を「小さい」という意味をもつ「子」という漢字を使って電子と呼んでいます。

電子(=電気の粒)はどこにある?

そこいら中にあります。例えば普通の水1リットルには10の25乗ほどの電子が含まれています。体重60キロの人間だと10の27乗個ほどの電子が含まれています。
水よりもずっと希薄に思える空気でさえ、1リットルあたり10の23乗ほどの電子が含まれています。

なぜビリビリしないの?

体の周りには無数とも言える数の電気の粒(=電子)が存在するのに何故感電しないのでしょうか?
答えは簡単です。電子は体の中を激しく移動しない限り人間は何も感じないのです。ですから普通の状態ではビリビリしないのです。

豆電球の回路再び

「電子」という言葉を使って

では電子という言葉を使って、豆電球を光らせる回路を構成する部品を見てみましょう。


(1)電池

普通の電池には電極(金属が剥きだしになっている部分)が2箇所あります。一方の電極は正極(せいきょく)、もう一方を負極(ふきょく)と呼びます。

正極は電池の周りに存在する電子を吸い込もうとする力があります。負極は電池の中の電子を電池の外に吐き出そうとする力があります。

電池を単独で空気中に置くと正極は空気中の電子を吸い込もうとし、負極は電池の中の電子を空気中に吐き出そうとします。しかし実際には電子は動きません。電子は空気と電池の間を自由に動く事ができないからです。そのため、空気中の電子は電池に飛び込むことはできず、電池の電子は空気中に飛び出す事はできないのです。


(2)銅線

銅線とは銅を針金の様に長く糸状に伸ばしたものです。銅の様な金属は電子ととても相性が良く、電子は銅の中を自由に移動できます。電池の正極と負極を銅線で繋ぐと、電池中の電子は負極から飛び出て銅線の中に進みます。
正極では、負極から飛び出た電子と同じ数の電子が銅線から吸収されます。

【注意】電池の正極と負極を銅線で直接繋ぐと、電子が激しく移動し発熱します。場合によっては電池が破裂することもあります。大変危険ですのでで絶対に実験はしないで下さい。


(3)スイッチ

スイッチは電子の流れを許可したり遮断をする装置です。
仕組みは単純で、単に機械的に銅線(注)を繋いだり切り離したりしているだけです。

(注)スイッチの内部は銅線とは限りません。実際には銅以外にも電子が移動できる様々な金属が使われます。




(4)豆電球

豆電球は直径1cmほどの電球です(注)

電子の通り道の一部を、電子が通ると激しく発熱する金属に置き換えたものです。
発熱によりその金属が光る原理を利用しています。

(注)最近は豆電球よりもLED(発光ダイオード)が一般的ですが、LEDの説明はまだまだ後になります。


(おまけ)以上の部品を全て接続した図

以上の部品を全て接続した図が以下です。これが本頁の冒頭にある写真の中で起きていることです。
最後に「陽極」「陰極」という名称ですが、プラス極(あるいは単にプラス)とマイナス極(あるいは単にマイナス)と呼ぶことも覚えてください。

豆電球全体図示