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2012年6月24日 (2012年第25週)

裏面のジャンパ線を全て撤去しました

RETROF-16の目標は言うまでも無く「TTLのみでインベーダーゲームが遊べるコンピュータを作る」です。でも「片面基板で作る」という隠れた目標もあるのです。

もちろん、片面基板でも大量のジャンパー線を使えば、理論上はどんなに複雑な回路でも実装は可能です。しかしRETROF-16では「ハンダ面ジャンパー0(ゼロ)」を目指しています。この目標を達成するために、この一週間は新たな機能の実装よりも、設計ミスやレイアウトミスによって生じた十数本の「ハンダ面ジャンパー」を隠す作業に徹しました。
下記の写真は全てのジャンパを撤去し、すっきりしたRETROF-16のハンダ面です。

もちろん、ジャンパー線をただ外しただけでは動かなくなりますから色々なテクニックを使っています。


いろいろなテクニック

テクニックと言えば「聞こえ」は良いのですが、正確には単なる「失敗隠し」です。上記の写真には所々赤いマジックで付けた印が見えますが、その場所が「ズル」をした痕跡です。以下はそれらの幾つかの拡大図と解説です。

見てお判りの様にデバッグの激戦の結果、フラックスでベトベトになってます。

アルファベットで示す所が本来は「ハンダ面ジャンパー」だったところです

当該箇所の近くにに穴をあけ、ジャンパーをその穴経由で部品面を通すことによりあたかも、ハンダ面のジャンパーが消えたように見せるテクニックです。

これは平行して走るパターン(データバス)の隣接する2本の配線を入れ替えた修正です。

この様に極短く目立たないジャンパーは実はハンダ面に残したままとなってます。

ジャンパーは被覆の色として、黄色を使い目立たなくするなどの気遣い(笑)もしています。


回路の修正はPCBパターンの切断と、ジャンパー追加だけではありません。

各信号の「質」を高めるためにプルアップ抵抗やバイパスコンデンサを追加する等のアナログ的処置も発生します。

それらも、最近は入手が容易になった表面実装用のチップ抵抗やチップコンデンサを使い、極力、調整の痕跡を目立たなくしています。


追申

来週はいよいよ「1+1=2」の御報告ができそうです \^o^/


2012年6月17日 (2012年第24週)

全てのICソケットを実装

全てのICソケットを実装しました。但しICそのものはまだ11本が未実装です。未実装の11本の内訳は以下の通りです。

 ・VRAM(画像メモリ、TC55257-PL10)
 ・VIDEO部とCPU部のブリッジ用バッファ(74LS541×2、74LS245)
 ・フラグレジスタ(74LS377)、フラグセレクタ(条件一致判断、74LS151)
 ・アキュムレータ(74LS194×4)
 ・USBコントローラー(FT245)

アキュムレータが未実装なので足し算等の演算はまだ実行できませんが、オペランドの抽出(アドレッシング)は、即値、間接、直接、レジスタ間接の区別ができている事は確認しましたので、あと一歩でコンピュータとしての産声をあげれそうです。

尚、現時点での重量は410g、消費電流は630mA。


今後の見込

VRAMユニットとCPUユニットの接続は、基本命令の動作確認後に行う予定ですので、画面に意味のある「絵」が現われるのは7月になりそうです。また、WindowsパソコンとのUSB接続によるプログラムの開発環境は、ハードの完成後に1からコーディング(環境はQt、言語はC++)しますので、早くても秋頃になりそうです。
なんとしてでも、今年中には「インベーダーゲーム」を動かしたく」思います。

尚、各種のトラブルやそのリカバリ、作成中の非公式の画像等はTwitterで公開していますので、宜しければそちらを参照してください。また各種の御意見等もTwitter(IDはduo6750)で承ってます。


2012年6月10日 (2012年第23週)

ALU、74LS181を実装

DMAコントローラのデバッグが終わり、やっとALU(算術演算・論理演算ユニット)である74LS181を実装することができました。74LS181は5本の演算指定入力線があり、そのH/Lにより32種類の演算を指定できますが、演算指定回路はまだ未実装です。このため常にF=Aの演算となりますが、一応正しく動いている事は確認できました。

また、アキュムレータも未実装ですが、これと演算指定回路を実装すれば、今すぐにでも1+1=2が動きそうな感じです。先を急ぎたいのは山々ですが、まずは当初の予定回路と大きく変わってしまったDMAコントローラの回路の清書や、裏面に飛び交っているジャンパー線の整理などを先に済ませたいと思います。

上の画像の右上の青いLEDは実行状態(RUN)と停止状態(HLT)を見分けるために新設したものです。
中央やや左の緑色のLEDはステージカウンタの内部状態を監視するためのもので、先週までは空中配線でLEDとその保護抵抗を設置していたのですが、不安定なのでユニバーサル基板に設置し、TTLの上に固定しました。


2012年6月3日 (2012年第22週)

6月3日時点のPCB全体像

左の画像の背景は本機のグラフィック機能による表示です。まだ「市松模様」しか表示できません。
下の画像はは進捗状況比較用の先週時点の画像です。


主メモリ(HM62256)を実装しました。
HM62256は一個が8bit×32KのSRAMです。これを4連装し16bit×64Kを実現しました。
また、手前のスイッチ群でメモリの内容を直接変更するDMA回路(マニュアルプログラミング回路)の動作にも成功しています。

命令(オペコード)確認用のLED付74LS377

主メモリの実装とDMA回路のデバッグに手間取り、命令解析部や命令実行部の実装は今週は手付かずでした。それでもIR(インストラクションレジスタ)である74LS377にLEDを直付けし、命令そのものは主メモリから正しく取り出している事は確認できました。


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